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6歳臼歯について

6歳臼歯と呼ばれるのは、一番前の歯から数えて6番目に生えてくる永久歯のことです。
正式名称は第一大臼歯です。人の歯の中で最も大きな歯であり、食事をするために最も重要な歯でもあります。歯並びを安定させる役割も担っていますが、残念なことに、虫歯などのトラブルにもなりやすい歯なのです。その理由は「守りにくいから」からです。
・生える年齢:6歳前後
・生えるスピード:非常にゆっくり
以上のすべてが子供にとって都合が悪いため、子供本人が自分で管理ができません。
今まで磨いたことがない口内の奥にとてもゆっくり生えてくるので、子供本人が気づかないこともあります。
清掃がきちんとされず、虫歯や痛みなどのトラブルを起こすのです。毎日の歯磨きの後、親がする仕上げ磨きでしっかりと掃除してください。
6歳臼歯の健康は、その子の一生の健康のためになります。

【6差臼歯が生えて起こるトラブルと対処法】
では、6歳臼歯に起こりがちなトラブルを具体的に見ていきましょう。
①虫歯になる
6歳臼歯はとても虫歯になりやすい歯です。小学生のうちに6歳臼歯が虫歯になってしまう子供の割合は80~90%と言われています。
理由は「歯が柔らかい」「磨きにくい」「溝が深い」などです。
6歳臼歯は乳歯から永久歯に生え変わるのではなく、それまでに生えている乳歯の一番奥に歯茎を突き破って生えてきます。
生まれたての歯はとても柔らかく、虫歯菌によって簡単に溶かされてしまうのです。
時間をかけてゆっくりと生えるため、歯の存在に子供が気づきにくい上に、歯ブラシが届かずきちんと磨けません。
また、6歳臼歯が持つ溝は深いうえに複雑な形をしているもの。
歯ブラシの毛先が中まで届かず、どうしても食べかすが残りやすいのです。すると、当然細菌が集まりあっという間に虫歯が進行します。
〈対処法〉
大切なのは、乳歯の時から虫歯ができにくい口内環境作りをすることです。具体的には赤ちゃんのときに両親やその周辺の大人から口移しさせない、お箸やスプーンを親と共同で使わない、仕上げ磨きを正しく行うなどがあります。6歳臼歯が虫歯になってしまった場合には、歯科医院でフッ素を塗る治療を受けましょう。生えかけで柔らかい6歳臼歯はフッ素を塗ることで表面を硬くして虫歯の進行を抑制しなければなりません。
虫歯が初期であった場合には修復も可能です。

②歯茎が痛む
今まで虫歯がなかったのに、子供が急に奥歯が痛いと言い出したときには、多くの場合6歳臼歯が出始めています。6歳臼歯は一番奥の歯茎を突き破って生えてくるため、生え始めの時は目立ちません。清掃が甘くなればそこに細菌がたまり歯茎が炎症して痛みが出るのです。
〈対処法〉
腫れて痛みが出るのは、細菌と免疫力が戦っているからです。そのためまずすべきことは患部の殺菌です。
歯磨きをしっかりと行い、刺激の少ない子供用のマウスウォッシュで細菌の活動を抑えましょう。
痛みが出ている場合には、力を入れずに優しく臼歯やその周辺をなでるように磨いてください。

③臼歯が手前の乳歯に引っかかっている
本来、歯は真っすぐに生えてくるものですが、人によっては斜めに生えてくることもありますよね。
6歳臼歯が斜めに生えてくると、手前にある乳歯に引っかかって完全に生えず、成長が止まってしまうことがあります。そうなると、引っかかっている手前の乳歯にも甚大な影響が発生します。乳歯の根が溶かされて、本来であれば11歳頃まで使う予定の乳歯が抜けてしまうのです。
正しい時期よりも早く乳歯が抜けると、その下にある永久歯が生えてくる隙間がなくなってしまいます。
〈対処法〉
気がついた時にはすでに乳歯が抜けかけている場合は、乳歯が抜けたあとにその隙間を確保して永久歯が生えてくる場所の確保処置をおこないます。

【6歳臼歯を虫歯にさせないためにできること・セルフケア】
では、家庭でできる6歳臼歯を虫歯にさせないケア方法を見ていきましょう。
・正しい歯磨きと仕上げ磨き
・食事をよく噛んで食べる

①虫歯にならないためには食べかすをきちんと取ることが大切です
子供の口に合わせた小さな歯ブラシで正しい歯磨きをしましょう。
6歳頃になると親が仕上げ磨きをやめてしまうことも多いですが、それも6歳臼歯が虫歯になる大きな原因になっています。
今までのように膝に寝かせてしっかりと仕上げ磨きをし、本人は磨きにくい奥歯を綺麗にしてあげてください。

②食事をよく噛んで食べる
虫歯にならないために、口内の細菌の数を減らすことが有効です。
そのために必要なのは唾液の量です。人の唾液は口の中を洗い流したり、雑菌を減らしたりする働きがあります。
食事をよく噛めば顎が動いて唾液腺を刺激し、唾液量が増えるのです。
毎回の食事ですぐに飲み込まず、よく噛むことを子供に教えましょう。

6歳頃になると仕上げ磨きをやめてしまう家庭は多いですが、せめて最初の奥歯である6歳臼歯がしっかり育つまでは仕上げ磨きを続けてあげましょう。
もしもでてきた臼歯が茶色かったり、斜めに出ていたりしたときには早めに歯科医院を受診してください。
2023年04月26日 14:28

歯垢について

歯垢(プラーク)・・・食べかすが歯の表面に付着し、細菌が繁殖したものです。見た目は白っぽく、舌で触るとざらざらしているのが特徴です。
歯垢のうちはセルフケアで取り除くことができますが、歯垢を放置していると歯石になってしまい、自分での除去ができなくなってしまいます。歯石は細菌がつきやすく、虫歯や歯周病、口臭の原因にもなります。ブラッシングが主な口腔ケアの基本と言われています。


【プラークがつきやすい場所】
・歯と歯の間
・歯と歯茎の境目
・歯と歯が重なったところ
・奥歯の噛み合わせ

歯垢は歯の表面に強く付着しているため、うがいだけでは取り除けません。毎日の歯磨きに加えて、デンタルフロスを使うと、歯と歯の間の歯垢の除去率が約1.5倍にもなると言われています。また、歯磨きの際に、歯と歯茎の境目に歯ブラシの毛先を45度の角度で当てて磨くバス法や、歯や歯肉に対して歯ブラシを直角に当てて横に小刻みに動かすスクラビング法を意識して磨くと良いでしょう。歯垢は、食後約8時間でつくと言われているため、食後の歯磨きも効果的です。


【細菌の種類】
歯垢は、ついている場所によって細菌の種類が変わります。

・歯肉縁上プラーク
歯の表面のみえてるところについている歯垢のことです。歯の表面についた歯垢が出す酸は虫歯の原因となり、歯肉との境目についた歯垢は歯周病の原因になります。

・歯肉縁下プラーク
人の目に見えない歯周ポケットの中にある歯垢のことです。通常歯垢は歯ブラシで取り除くことができますが、歯肉縁下プラークは歯周病が進行してできた深い歯周ポケットの中に付くため、ホームケアでは除去できません。



【歯垢・歯石のリスク】

①虫歯
歯垢の中に潜む虫歯菌が酸を出し、歯の表面を溶かしながら歯に侵入していきます。どんどん穴をあけ、最終的に神経にまで達します。

②歯周病
歯の周辺組織に細菌が侵入して繁殖し、骨を溶かしていく病気です。最後には歯が抜けてしまう怖い病気で日本人の約8割が歯周病と言われています。

③心筋梗塞や脳梗塞
プラークの細菌が歯茎の奥深くに入り込み、そこから血管に侵入することがあります。その結果、細菌は血管を通って全身へ散らばり、動脈硬化が引き起こされます。動脈が狭くなり血液の中で血が固まると、血栓が形成され心筋梗塞や脳梗塞になります。



歯科では、PMTCで歯垢の除去をしたり、超音波スケーラーで自分では取り除けなくなった歯石を除去することができます。痛み、違和感がなくても定期的に検診に訪れ、お口の中を綺麗に保ちましょう。




 
2023年04月25日 16:58

歯の磨きすぎ「オーバーブラッシング」について

【歯の磨きすぎ「オーバーブラッシング」について】
歯を一生懸命ゴシゴシ長時間磨くことで綺麗になると思っていませんか?
力を入れすぎてゴシゴシ歯を過剰に磨きすぎてしまうと「オーバーブラッシング」になってしまいます。
オーバーブラッシングは、お口が綺麗にならないだけではなく、お口のトラブルにも繋がってしまうこともあります。
今回はオーバーブラッシングの注意点についてご紹介します。

【まずは歯を「磨いている」と「磨けている」の違いを知る】
歯みがきの主な目的はプラーク(歯垢)を落とすことです。プラークを可能な限り落とし、お口の健康を維持できていると「磨けている」と言えます。
毎日綺麗に磨いているし、お口のトラブルもないから自分は大丈夫と思っていても、お口をチェックしてみると、正しく磨けている方はほとんどいません。
また、せっかく時間をかけた歯磨きでもオーバーブラッシングによるお口のトラブルが起こってしまっている方もいます。

【オーバーブラッシングによって起こるトラブル】
①歯茎の退縮
ゴシゴシ強い力での歯磨きは、歯茎が傷つき下がってしまい、歯の根元が露出する原因になります。
これにより、食べ物がはさまりやすい、老けたような印象になる、虫歯になりやすいなどのトラブルが起こりやすくなります。
②知覚過敏
オーバーブラッシングを続けることで、歯茎を傷つけるだけでなく、歯の表面のエナメル質が徐々に削れて薄くなった影響で、祖C吐噶喇の刺激が伝わりやすくなり、冷たいものがしみるなど知覚過敏の原因となります。
③虫歯のリスクが高くなる
歯茎の退縮や、歯の表面を傷つけてしまうことで、虫歯になりやすい歯の根元やエナメル質の薄い部分が増えることで虫歯のリスクが高くなってしまいます。せっかく熱心に歯みがきしているのに、お口を綺麗にするどころか、逆効果になってしまうともったいないですよね。
オーバーブラッシングにならないためには正しい歯の磨き方を身につけましょう。

【正しい磨き方を身につける】
頑張ってハミガキしようとすればするほど、手に力が入ってしまい、歯ブラシを歯や歯ぐきに当てる力が強くなりすぎてしまいがちです。
一般的に適切なブラッシング圧は100g~200g程度。
歯ブラシの毛先を歯に当てたときに毛先が広がらないくらいの力加減と言われています。
そんなに弱い力で磨いてちゃんと磨けているのかと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯ブラシがきちんと歯に当たっていれば、軽い圧でプラークを除去することができます。
①ペンと同じ持ち方で優しく握りましょう
歯ブラシの持ち方には、手のひらで握るように持つ「パームグリップ」という持ち方と、ペンを握るように持つ「ペングリップ」という持ち方があります。「ペングリップ」は余計な力が入りにくく、細かく磨くことができます。

【歯ブラシの毛先の形(細さ等)について】
ヘッドの1本1本の毛先の形にはたくさんの種類があり、円状(ラウンド毛)、テーパード状(毛先が細くなっているもの)、先端極細加工、ヘラ状、斜め、水平、球状など、各メーカーからさまざまなタイプのものが発売されています。ここでは中でも代表的な「ラウンド毛」「テーパード毛」について紹介します。
①ラウンド毛
ラウンド毛は、虫歯になりやすい方におススメの歯ブラシです。ラウンド毛は基本的な歯ブラシ毛で、根元から毛先まで均等な太さで、毛先が丸くなっています。歯の表面に接触する面積が多いので汚れが落ちやすく、効率よく歯垢を除去できます。コシが強く、効率よく汚れを落とすことができますので健康な歯の人には最適な歯ブラシ毛ですが、歯肉炎や歯周炎などで歯肉が腫れている方はラウンド毛の歯ブラシで強い圧をかけて磨いてしまうと、歯肉を傷つける可能性があります。
②テーパード毛
テーパード毛は、歯肉の弱い方や歯周病が進行している方におススメの歯ブラシです。
テーパード毛は、毛先にいくにつれて細くなっているタイプで、毛先が細くしなやかな作りになっています。毛先が細くコシが弱いため、ラウンド毛よりも汚れの落としやすさでは劣りますが、歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)に入り込み、奥に入りこんだ汚れまでかき出すことができます。
腫れてしまった歯肉にも負担がないので、オーバーブラッシングによって傷ついてしまった歯茎にも優しくアプローチできます。

 
2023年04月24日 16:28

虫歯になりにくいおやつの選び方

【おやつの役割と必要性】
小さな子供は一回の食事で食べられる量が少なく、一日に必要な栄養量を三回の食事だけで摂取することが難しいため、間食が必要となってきます。
間食、つまり「おやつ」といえば、お菓子などの甘いものを想像するかと思います。しかし、甘いものの中でも砂糖の多いものは、摂取する回数が増えると虫歯のリスクも高まります。また、大きな虫歯ができている子供は、間食の回数が多いことに加えて三度の食事を規則正しく十分に摂っていないことが多いと言われています。 
食べ物を摂取すると、虫歯の原因となる細菌がそれを栄養にして酸を生産し、お口の中が酸性になります。そのままにしておくとこの酸が歯を溶かして虫歯になってしまいます。
人間の唾液には緩衝作用があり、時間が経つと細菌の周りの酸性はやわらいでいき、本来のお口の中に近いPHになると言われています。しかし、間食が多かったり食事が規則正しくとれていなかったりする場合は、緩衝作用が追い付かず細菌の周りは常に酸性になり、虫歯が進行してしまうのです。

【虫歯になりにくいおやつの選び方】
栄養があり、エネルギーになりやすく、自然の甘みがあるもの、添加物が少ないものを選びましょう。
具体的には果物や芋類、チーズ、小魚など。特に噛みごたえのあるものは、よく噛むことでお口の成長にも繋がり、満足感を得ることができます。お子様のお口の成長に合わせて噛みごたえがあるおやつを取り入れると良いでしょう。また、甘いものを食べたいときにはキシリトールの入ったおやつもおススメです。虫歯になりやすい食べ物は、糖分が多く、歯にくっつきやすい、口の中に食べ物が入っている時間が長い特徴がありますので、おやつを選ぶときに憶えておきましょう。水分補給も大切です。なるべくジュースやスポーツドリンクなどは避け、牛乳や水、お茶を選ぶと良いでしょう。

【おやつは食べる時間を決めてだらだら食べをしない】
1~2歳は午前10時頃と午後3時頃の2回
3~5歳は食事の量も増えるため午後3時頃の1回

これらを目安に、食事に影響しないように食べましょう。
間食が多いほど、虫歯になりやすくなりますので、遊びながらやテレビを見ながらなど時間をかけてだらだら食べずにきちんと座って行儀よく食べましょう。

【おやつの量】
1~2歳:100~180カロリー
3~5歳:140~240カロリー
を目安に1回の量をお皿に入れておきましょう。大人の方も1回の量をお皿にうつすことで食べすぎを防ぐことができます。

大人も子供も楽しんで食べることが一番です。虫歯になりやすいからといって甘いものや好きなお菓子を食べてはいけないわけではありません。
バランスよく取り入れて食べた後は歯を磨くことを忘れずに健康なお口で豊かな生活を送りましょう。


 
2023年04月22日 09:34

歯周病と糖尿病の関係

【糖尿病とは】
食事で摂取したり体内で分解されたりした糖分は、インスリンというホルモンを介して、肝臓や筋肉などに吸収されてエネルギー源になります。糖尿病とは、このインスリンの働きが悪くなったり分泌されなくなったりして、必要な糖分が吸収されず血液の中の糖分が高まっていってしまう病気です。初期症状があまりないので気づくことが遅くなりがちですが、高血糖の状態が続くと心臓や腎臓に負担がかかったり、失明したりするなどの合併症を引き起こします。
【歯周病とは】
歯周病とは、細菌に歯茎が感染してしまい歯を支えている歯茎に炎症が起こっていることをいいます。
症状は、歯茎が腫れたり出血するようになり、最終的には歯を支えることができなくなり歯を失ってしまう病気です。
歯周病はお口だけでなく、全身に様々な影響を与えると言われています。動脈硬化や心臓病との関係や、妊婦さんの場合は、低体重児出産や早産を引き起こすと言われています。目や足などに合併症が多い糖尿病ですが、歯周病は第6の合併症とされ、密接に関係しているとされます。

【糖尿病が引き起こす歯周病の影響】
糖尿病は血糖コントロールが不十分になり、血糖値が上がる病気です。
体の中で高血糖状態が続くと免疫力が低下して感染症にかかりやすくなります。
同様に、細菌感染である歯周病にかかる可能性が高くなります。また、歯周病に罹患するとインスリンの役割を低下させる歯周病菌の活動が活発になるので、歯周病の進行を早めたりします。

【歯周病が引き起こす糖尿病の影響】
歯周病にかかることで、歯茎に炎症が起こりますが、その炎症物質が血液中に流れ込み、インスリンの働きを妨げることがあります。
インスリンは血糖をコントロールしているホルモンで、このインスリンの働きが悪くなると糖尿病が悪化してしまいます。

【糖尿病の人は】
・歯周病にかかりやすい
・かかった歯周病が進行しやすい
・歯周病が重症化しているひとは糖尿病にかかっていることが多い
これらの相互関係で、糖尿病の人は歯周病にかかりやすく進行しやすい、また、歯周病の悪化が糖尿病の悪化に繋がるという負のスパイラルに陥ってしまうのです。

歯周病予防に定期的に歯科医院に通い、糖尿病予防に生活習慣を改めるようにしましょう。


 
2023年04月19日 10:43

よく噛むことを習慣にしましょう

食事の時に「よく噛んで食べなさい」と親に言われたことがあると思います。
しかし、その理由を知っていますか?

①胃腸の負担を軽減する
よく噛めば、胃腸の負担が軽減できます。噛むことででる唾液には「アミラーゼ」という消化酵素が含まれており、これが食べたものを効率よく消化。
胃腸が働きやすくなるため、負担を減らすことができます。胃腸は人にとって大切な場所です。免疫を作る場所でもあるため、胃腸が消化不良を起こさないようにすることが大切です。

②虫歯予防や口臭軽減
よく噛むことで唾液腺が刺激され、唾液がたくさんでるようになります。唾液には口内の食べかすや細菌を洗い流す働きがあるため、噛むことが虫歯予防に繋がるのですね。また歯は、食事のたびに少しずつ溶ける「脱灰」、そして唾液によって溶けた歯を元に戻す「再石灰化」を繰り返しています。
この再石灰化は唾液の働きによるものです。再石灰化で歯の表面を強くし虫歯菌が侵入できないようにします。
さらに口臭軽減にも期待可能です。口臭の原因はいくつかありますが口内にいる細菌が活動を活発にしたときに出すガスは大きな口臭の原因の1つです。しかし噛めば唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出て口内を洗い流すことで細菌の数を減らせます。その結果、細菌が出すガスも減少し、口臭の軽減となるのです。

③食べすぎを防ぐ
よく噛むと脳に信号がいき、満腹中枢を刺激します。食事が少量でも満腹感を得られるため食べすぎを防止可能です。
食べすぎは胃腸の荒れや便秘、肥満、生活習慣病などにも繋がります。ダイエットをしている方は食事量を減らすよりもよく噛むようにしてください。その方が健康的かつ自然に食事量を減らすことができます。

④発音がハッキリする
噛むと顎が動き、口周辺の筋肉をよく使います。これが顎の発達を助けるほか、表情が豊かになったり言葉の発音が綺麗になったりします。どこの部位でも筋肉は使わなければ衰えていくものです。顔の皮膚がたるんだり、表情が乏しくなったり、言葉が不明瞭になったりするようなことがあれば、まずはよく噛むことで改善しましょう。

【よく噛んで食べるコツ】
①一口を少なくする
一口を少なくしてじっくりと味わってみましょう。口いっぱいにほおばると、噛んだそばから飲み込んでしまいます。
また、口に入れる量を減らすことで食べる回数が増えるので、自然に噛む回数が増加できます。
②一度の食事は20分以上かける
一度の食事はなるべく20分以上かけるようにしましょう。しっかりと噛んでいれば自然に食事時間は伸びます。
人の脳が満腹だと感じるためには、食べ始めてから15分以上かかるそうです。
③一回で30回以上噛む
自分ではよく噛んでいるつもりだけど、という方は、一度一口で食べてから何回噛んでいるか数えてみてください。多くの場合、10回前後で飲み込んでしまっています。よく噛むことの目安は「30回」。一度口に入れた分を30回数えながら噛んでみましょう。
食物はかなり小さく細かくなり、口の中でほとんどが消えてしまうような感覚になるはずです。
その状態まで細かくして味わえば、胃腸には負担がかかりません。
2023年04月17日 10:07

8020運動

皆さんは8020運動を知っていますか?


​​​​​8020運動とは「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という、厚生労働省や歯科医師会により推進されている運動です。
少なくとも自分の歯が20本あれば、ほとんどの食べ物を美味しく食べられる、という理由で8020という数字がつけられています。この運動は1989年から始まり、当初は8020を達成してる方が10%しか満たなかったものの、2016年の調査で50%にも昇りました。これから先、更に達成率をあげる為に、わたしたちはどのような取り組みをしていけば良いのでしょうか?


8020運動の達成の一貫として、生活習慣の改善があります。
生活習慣が悪いと、食事や運動・喫煙などの生活習慣が原因となる、生活習慣病になります。生活習慣病は、糖尿病やがん・心臓病などが挙げられますが、近年、糖尿病や高血圧症などが歯周病と関係性があることがわかったため、歯周病も生活習慣病の1つに含まれます。(歯周病は、歯を失う最大の原因です) 歯周病には食生活や生活習慣が大きく関わってきます。そこで、歯を悪くしないための生活習慣についていくつかご紹介します。
 


【生活習慣をよくする方法10選】


①間食をなるべく控える
特に、だらだら食べていると歯にプラーク(細菌のかたまり)がつきやすくなり、虫歯や歯周病の原因になります。

②睡眠前に食べない
睡眠時は唾液の分泌が少なく、唾液による自浄作用が落ちてしまうため、歯磨きで落としきれなかった汚れから虫歯や歯周病のリスクが高まります。

③硬いものを食べる習慣をつける
柔らかい食べ物ばかり食べていると、唾液の分泌が少なくなり細菌が繁殖しやすくなってしまうため、虫歯や歯周病の原因になります。

④酸性食品の摂り方に気を付ける
酸っぱいものや炭酸飲料は、歯を酸で溶かしてしまうため、摂りすぎには気をつけましょう。

⑤タバコを控える
タバコは歯周病の主な原因となり、タバコを吸う方は吸わない方に比べて5倍も歯周病のリスクが上がると言われています。

⑥1日に最低2回は歯を磨く
毎食後の3回磨くのが1番望ましいですが、最低でも朝と夜の2回は磨くようにしましょう。磨きすぎ・力のいれすぎは逆に良くないので、鉛筆持ちで優しく磨くことを心掛けましょう。

⑦口呼吸をしない
口呼吸をすると口の中が渇き、細菌が繁殖しやすくなる為、鼻で呼吸をするよう意識しましょう。

⑧歯ぎしり対策をする
睡眠中の歯ぎしりは自分では制御できないため、歯医者で自分専用のマウスピースを作り歯を守るようにしましょう。

⑨セルフケアを怠らない
フッ素入りの歯磨き粉を使って虫歯予防をしたり、うがい薬で歯周病予防をすることも大切です。

⑩定期的に歯科健診を行う
痛みなどの異常がなくても、定期的に歯科健診に行きクリーニングを行うことが大切です。虫歯・歯周病の予防に努めましょう。



また、生活習慣の改善は、お口の中だけでなく体全体の健康にも繋がります。
80歳になっても20本の歯を保てるように、今のうちからできることに取り組んでいきましょう。
2023年04月15日 12:01

鼻呼吸と口呼吸の違いとは

呼吸は人が生きるうえで必要不可欠なもの。
本来呼吸をする器官は「鼻」ですが、さまざまな事情から口で呼吸をしてしまう人がいます。しかし口は呼吸をするための専門部位ではないので、口呼吸には様々なデメリットが発生するのです。
今回は、鼻呼吸と口呼吸の違いをお話します。

【口呼吸がダメな理由】
呼吸は本来、鼻でするものです。鼻は空気中の異物やウイルスを取り除き、冷たく乾燥した空気を加湿、加温してくれるフィルターの役割をしているため、鼻呼吸は外気を体にとって害の無い綺麗な空気にして肺に送ります。一方、口呼吸は空気中のウイルスや冷たい空気が直接肺に侵入するため様々な症状に繋がります。

①虫歯・歯周病・口臭の原因
口で呼吸するため、口の中が乾燥してしまい唾液による抗菌作用が発揮されず、虫歯菌や歯周病菌が繁殖しやすくなり、虫歯、歯周病、口臭のリスクが高くなります。
②歯並びが悪くなる
口呼吸をしていると舌が正しい位置にいないため、舌と口の周りの筋力のバランスが崩れてしまい、舌が前歯を押して出っ歯になったり、顎の成長に支障をきたすために顎の大きさと歯の大きさのバランスが崩れ、歯並びが悪くなったりします。
③風邪や感染症・アレルギーになりやすい
口呼吸は鼻呼吸と違い、空気中を浮遊しているウイルスやアレルギー物質が直接肺に侵入するため、風邪をひいたりアレルギーにもなりやすいのです。
④睡眠時無呼吸症候群になりやすい
口呼吸の場合、口を開けて寝るため舌の付け根が喉の奥へ落ち込み、空気の通り道が狭くなり睡眠時無呼吸症候群になるリスクが高くなります。
⑤ほうれい線や口元のたるみの原因
口周りの筋力が衰えてくるため表情筋が緩み、小じわが増えたり、顔の表情に大きな悪影響を起こし老化が促進すると言われています。

口呼吸は、口周りの筋力を鍛えることが鼻呼吸に改善するためにとても重要です。
特に「舌の位置」がキーポイントです。
口を閉じた状態で舌の位置はどこにありますか?
口を閉じたときに舌の位置が上あごにべたっとくっついているのが正しい位置です。
口呼吸をしている人は舌が上あごついておらず、上の前歯あたりか、下の前歯についている可能性が高いと言われています。

意識して改善していきましょう!
 
2023年04月12日 17:44

二次カリエスについて

今回は二次カリエスについて紹介させていただきます。

【二次カリエスとは?】
二次カリエスとは、以前虫歯を治療したところが再度虫歯になってしまうことを言います。
「カリエス(caries)」とは英語で虫歯という意味です。
歯医者でよく「C」と言っているのは、カリエスの頭文字を取っていて虫歯の略語となっています。

【なぜ二次カリエスが発生する?】
二次カリエスが発生する原因を3つ紹介します。
・清掃があまい
・詰め物や被せものの劣化
・虫歯の取り残し

①清掃があまい
銀歯やセラミックなどの補綴物は当然、人工物なので虫歯になることはありませんが、その奥にある歯は天然物なので菌が侵入すればまた虫歯になることがあります。
毎日の歯磨きがあまいと食べ残しに口内菌が付き、活動を活発化させ虫歯菌がどんどん増殖します。
もともと一度でも虫歯になったことがある場所は磨き残しが多いところです。
そのため、清掃があまいとすぐに菌が増殖して歯を溶かし始めるのです。

②詰め物・被せ物の劣化
詰め物や被せ物の劣化も、二次カリエスを発生させる大きな要因です。
詰め物や被せ物は自分の本物の歯とセメントでくっつけているのでセメント部分が経年劣化で溶け出し、歯との間に隙間ができて劣化などでできた隙間から菌が侵入し歯を溶かしていきます。

③虫歯の取り残し
最初の虫歯治療が上手く行かず、虫歯の取り残しがあった場合にも、二次カリエスは発生します。
虫歯が取り残されていたり薬剤が不十分であったりした場合、二次カリエスは高い確率で起こるでしょう。

【二次カリエスの予防方法】
①徹底的な歯垢除去

歯垢は細菌の塊、これをなくせば二次カリエスが発生する可能性は格段に低くなります。
食後の歯磨きはもちろんのこと、しっかりと時間をかけて歯垢を落としていきましょう。
②フッ素入りの歯磨き粉を使う
フッ素には歯を強くして虫歯になりにくくする効果があります。歯科医院に行けば歯にフッ素を塗布してもらえます。
ですが、今ではフッ素入りの歯磨き粉も種類がたくさんありますので、フッ素入りの歯磨き粉や洗口液などを使えば自宅でもフッ素の効果を得られます。
③歯科の定期検診を受ける
3~6ヶ月に一度は、歯科の定期検診を受けることもおススメです。
受診の頻度が高ければプロによるクリーニングで歯垢や歯石が無い状態をキープしやすいうえに、トラブルがあっても初期に発見して、すぐに治療ができます。何もトラブルのない口内を維持するためにも、歯科の定期検診を受けましょう。
2023年04月12日 11:43

ブリッジについて


抜歯後、よく行われるのがブリッジ治療になります。
ブリッジとは・・・虫歯や歯周病で失った歯(ダミー)の両隣(支台歯になる歯)を削り、橋をかけるように被せ物を接着することで、失った歯を補う方法です。失った歯の位置や両隣の歯の状態をみてブリッジの検討をします。入れ歯に抵抗のある方やインプラント手術が怖い方におすすめの治療になります。
まずはブリッジのメリット・デメリットについてご紹介します。

 

【メリット】
 

・保険適用のため安価に治療を受けられる
・入れ歯と比べ異物感が少なく、しっかり噛める
・比較的に治療期間が短くなる


【デメリット】

・健康な歯を削ることになる
・清掃性が低く食べかす等が挟まりやすいため、虫歯になりやすくなる


どの治療もメリット、デメリットがあるので先生とよく相談してからの治療をおすすめします。

次は失った歯、ダミーの種類についてお話します。


ダミーには大きく3種類あります。
1つ目はリッジラップ型です。掃除しやすく息もれがしにくい為、一般的に最もよく使われています。
2つ目は離底型です。見た目や舌感が良い反面、歯ブラシが届きにくく掃除が難しいです。
3つ目は船底型です。清掃性は良いですが、発音がしずらく審美性に劣ります。



種類が1つだけではない為、それぞれのお口にあった方法で治療することができます。

2023年04月08日 15:36
医院名
住所 杉並区阿佐谷北1-31-12-102
電話番号 03-3336-8004
 
午前診療
  9:00~13:00
午後診療
14:30~19:30
□・・・19:00まで、▲・・・16:30まで

診療科目

  • 歯科
  • 小児歯科
  • インプラント
  • 矯正
  • 口腔外科

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