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乳歯が抜けない原因

乳歯は基本的に、5歳前後から中学生に入るくらいまでに抜け落ち、永久歯に生え変わるとされています。乳歯が抜けるということは、子供が成長していることの証でもあるため、お子様の歯が抜けるのを待っている親御さんも多いのではないでしょうか?しかし中には、乳歯がいつまで経っても抜けないというケースがあります。十数人にひとりという高い割合で起こることなので、誰であっても起こりえるトラブルだと言えるでしょう。
乳歯が抜けない原因にはどのようなものがあるのでしょうか?今回は乳歯が抜けない原因や、抜けないことによる影響についてご紹介します。


 
☆乳歯が抜ける仕組み

永久歯の種である歯胚は、妊娠3~5ヶ月頃から作られはじめ、歯茎の中で成長しています。永久歯の成長が終わり、生え始める準備ができるまでの間、歯茎の表に出ているのが乳歯です。永久歯が生える準備を終え、乳歯の根元あたりまで到達すると、破菌細胞という細胞が乳歯の根っこを溶かしはじめます。一定の割合溶かしてしまうと、乳歯がぐらぐらと揺れ始め、やがて抜け落ちてしまいます。つまり、永久歯が成長し、生える準備が整うことで乳歯が抜けるという仕組みになっており、逆に言えば、永久歯が育たないと乳歯は抜けないということです。


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乳歯が抜けない人が増えている!
 

一般的に乳歯は、5歳前後から中学生にあがるまでの期間で抜けてしまいます。しかし、最近は30代、40代になっても乳歯が抜けない人が増えています。割合は7~8%程度であるとされており、男性よりも女性に多い傾向があります。乳歯が抜けない人が増えている原因として、かつてと比べて柔らかい食事をとることが多くなった現代社会の食生活がその一つとして挙げられています。先天性欠如で乳歯が抜けないケースもあり、明確な予防策は確立されていません。





 

☆乳歯が抜けない主な原因

①永久歯の成長が遅れている
前項で紹介した通り、乳歯は永久歯が成長することによって根元が溶け抜け落ちます。体の成長速度が人によって異なるように、永久歯の成長速度も人それぞれです。永久歯の成長速度が遅いということは、乳歯がぬける時期も遅くなってしまいます。早い方は5歳前後で生え変わりますが、中には中学生に上がってから生え変わる方もいます。周囲と比べて生えかわりが遅いと不安になることがあると思いますが、成長速度は人それぞれ違うのだということを念頭に置いて様子を見るようにしましょう。


②埋伏歯
埋伏歯とは、永久歯が骨や粘膜に埋まったまま生えてこない状態のことをいいます。最もよく知られている埋伏歯は親知らずですが、ときに奥歯だけでなく別の永久歯が潜伏歯になってしまうことがあるのです。永久歯が埋まったまま生えてこなければ、乳歯の根っこが溶けることがなく、乳歯は抜け落ちません。歯並びなどに問題がなければ埋伏歯はそのままにしても問題ありません。


③先天性欠如

基本的に永久歯は誰であっても生えてくるものですが、中には先天的に永久歯が生えてこないという方もいます。そのことを先天性欠如といい、この場合、永久歯が生えてこないため乳歯が抜け落ちません。全体の約1割(10人に1人)が先天性欠如であると言われており、永久歯が欠如する位置として多いのは、前から2番目、5番目であるとされています。



 

☆乳歯が抜けないことの影響

 

先天性欠如で乳歯が抜けない場合は、永久歯が生えてこないので乳歯をずっと使い続けることになります。しかし乳歯は永久歯を前提に生えてくるものですので、一生使い続けることができるほど頑丈に作られていません。だいたいの場合、大人になると自然に抜け落ちてしまいます。大人になってから乳歯が抜け落ちると、ほかの歯とのバランスが悪くなり、歯並びが悪くなってしまうかもしれません。



まとめ
乳歯が抜ける時期は人によってさまざまです。中には中学生まで歯が生え変わらないという方も珍しくありません。お子様の歯がなかなか抜けない場合も、それほど焦ることなく落ち着いて経過観察をしていくようにしましょう。中学を卒業しても乳歯が抜けない場合は、今後のことも考え歯科医に診てもらうなどの対応をするようにしましょう。

 

2023年06月20日 16:12

ワイヤー矯正中の食事

歯科矯正中は、食事によって歯に痛みが生じることがあります。
矯正中の食事で歯が痛む原因と、痛みがあるときの食事のコツ、おすすめの食べ物を紹介します。

 
☆歯が動くことによる痛み
歯科矯正は歯に力をかけて移動させるため、歯が動く際に圧迫感のある痛みが生じやすいです。特に、矯正開始直後やワイヤー調整後は、食事をする際にうまく噛めないほど痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、ご飯粒を噛めない方もいます。


~食事のコツ~

①柔らかいものを食べる
硬いものは歯に負担がかかるため、痛みがあるときは柔らかいものを食べるのがおすすめです。なにも噛めなくなるほど痛む場合は、噛まなくてもよいものを選びましょう。
例) おかゆ、豆腐料理、リゾット、ヨーグルト等…

②調理方法を工夫する
そのままでは食べずらい食材でも、調理方法を工夫すると食べやすくなります。たとえば、人参や大根などの根菜は、歯への負担を軽減するため細かく刻んだりすりおろしたりするのがおすすめです。また、舌ですりつぶせるくらい柔らかく煮込めば、痛みがあるときも食べられるでしょう。
例) 魚や野菜の煮物、ハンバーグ



 
☆口内炎ができた痛み​​​​​​
ワイヤー矯正中は、装置が口の内部や舌に擦れることで口内炎ができることも少なくありません。口内炎ができると、食事の際にしみたり痛みを感じます。


~食事のコツ~

①ビタミンB2を多く含む食材を取り入れる
ビタミンB2には、口の中の粘膜を守り、新陳代謝を助ける働きがあります。口内炎予防や回復を早める効果もあるので、意識的に摂りたい食材です。ただ、ビタミンB2を多く含む食材の中には、矯正装置に挟まりやすい食材もあるので注意してください。
例) レバー、のり、たまご、納豆、牛乳

②ビタミンB6を多く含む食材を取り入れる
粘膜の健康維持に役立つビタミンB6も、口内炎の予防や回復を助ける効果があります。
​​​​​​例) まぐろ、かつお、バナナ、にんにく

 
ワイヤー矯正中に注意する食べもの
①硬いもの
②粘着性が高いもの
③繊維質の多いもの
④麺類

ワイヤー矯正中は、食事をする際も矯正装置を装着したままです。そのため、食べにくかったり違和感があると、食事をする上でストレスを感じている方も少なくありません。また、食べ物によっては矯正装置に挟まって取りずらくなったり、傷つきや破損の原因になるものもあります。ワイヤー矯正中の食事によるトラブルを避けるためにも、以下の食べ物に注意しましょう。


①硬い食材
硬い食材は噛みしめるときに歯に負担がかかり、痛みの原因になります。また、ワイヤーに当たって傷つき、外れる原因にもなりかねます。一見柔らかく感じるパンにも注意が必要です。硬い食材も小さくカットしたり、すりおろしにするなど、工夫次第で食べられます。
例) フランスパン、せんべい、ステーキ、りんご

②粘着性の高い食材
粘着性の高い食材は、ワイヤー矯正と相性がよくありません。矯正装置にくっつくと取りずらく外れる場合もあるので、できるだけ控えましょう。また、粘着性の高い食材には、キャンディなど虫歯の原因にもなるものも含まれているので、気をつけましょう。
例) ガム、キャンディ、餅

③繊維質の多い食材
ワイヤー矯正中は、装置と歯の間にどうしても食べ物が挟まりやすくなってしまいます。繊維質の多い食材は、装置に挟まってしまうと非常に取りずらいです。あらかじめ切っておくなど、調理方法の工夫が必要です。
例) えのき、ねぎ、ほうれんそう

④麺類
麺類には粘着性もあり、繊維質の多い食材と同じく矯正装置に挟まりやすいので要注意です。太めの麺やショートパスタを選ぶと絡まりにくくなります。
例) うどん、パスタ、ラーメン



ワイヤー矯正中は装置を装着したまま食事をするので、慣れるまでは食べる時にストレスを感じることも多いでしょう。しかし痛みはずっと続くわけではないので安心してください。食べ方を工夫して、ワイヤー矯正中でも楽しく食事をしましょう。
 
2023年06月19日 17:25

お歯黒について

現代では、歯並びや歯の色に注目されており、その中でも白くて綺麗な歯が望まれている時代です。
しかし、古くからの言葉として‘‘お歯黒‘‘といった言葉を聞いたことがあると思います。
現代とは違い、日本古来ではこのお歯黒といった真っ黒な歯が良いとされていた時代もあったのです。
なぜ昔は歯が黒いことが良いとされていたのでしょうか?そこにはどのような風習があったのでしょうか?
今回はお歯黒についてお話します。

【お歯黒とは】
お歯黒とはその名の通り、歯を黒く染めること、また歯が黒く染まったことを言います。
お歯黒は名称で、正式には「鉄漿(かね)」と言います。その他の別称としてはハグロミ、ハゴネなどがあります。
歯をムラなく艶のある漆黒に染め、それを保つことが女性にとって欠かせないもので、化粧やファッションの一環として使われました。このお歯黒こそが美しいとされており、綺麗にムラなく漆黒に染まった歯は、口元から歯並びや歯の色を目立たなくさせて、顔の印象を優しく見せる効果があったと言われています。また、昔は現在のようにハブラシで歯磨きを行う、などといった口腔衛生を日常習慣的に行うことが十分に浸透していなかった事情があります。
歯並びや歯の色を隠すだけでなく、口臭や虫歯予防のためにもしていたと考えられています。

【お歯黒の歴史・風習】
日本におけるお歯黒の歴史は古く、さかのぼること奈良時代です。
お歯黒は現在の朝鮮半島から伝わってきたと言われています。平安時代にはお歯黒は貴族の象徴とされており、歯を黒く染め17歳頃に成人であることを示す象徴でもありました。この頃には男女共にお歯黒をしていたとされています。
その後、時代とともにお歯黒を施す年齢がどんどん低くなり、室町時代には13歳頃、戦国時代になると8歳で染めるとされていたそうです。そして、江戸時代に入るとこのお歯黒という貴族たちの習慣が庶民にも浸透し、各地に広がっていきました。
また、この庶民たちに浸透した江戸時代頃からお歯黒は女子特有のものになってきたと言われています。
歯の表面は、エナメル質という骨よりも硬くて緻密な構造でできています。
お歯黒は、このエナメル質を染めるため、とても大変な作業でした。このような理由もあり、庶民たちへ浸透してからは、人生の大きな節目である結婚後に行う風習となり、お歯黒というと‘‘既婚女性の象徴‘‘とされていました。
‘‘黒‘‘は何にも染まらない色なのでえ、貞操を示し、既婚女性としての貞操を誇張していたようです。
しかし、このお歯黒の風習は、明治政府の文明開化による近代化政策により、ちょんまげなどと共に禁止されました。
徐々になくなっていき、大正時代にはほとんどが終焉したと言われています。
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【男性のお歯黒】
お歯黒は女性の風習でしたが、のちに一定の身分がある男性にもこの風習が伝わりました。
男性が女性のように歯を染める風習ができたのは鳥羽院の時代からという説があります。
鳥羽上皇は歯がたいへん悪く、むし歯で人と話すことを嫌っていたそうです。
そこで臣下のものは歯にお歯黒をして「私たちもこのように歯が黒く悪いのです」ということから公爵たちがお歯黒にするようになったと言われているそうです。お歯黒は官位の象徴ともなり、官位5位(諸太夫)以上のものがつけることを許され、6位以下のものは「青歯者」「白歯者」といってお歯黒をつけることを許されなかったそうです。

【お歯黒禁止令が出た理由】
明治時代になると、明治政府は皇族や貴族に対して「お歯黒禁止令」を出しました。
明治政府は、フランスやイギリスを見習って日本を西欧化しようとしていたため、ヨーロッパの人から「お歯黒」を野蛮な風習のように見られたくなかったためです。ただ、一度の「お歯黒禁止令」だけでは、お歯黒の習慣を一掃することができなかったため、3度(1868年、1870年、1873年)もお歯黒禁止令が出されました。そして次第にお歯黒をする習慣がなくなっていき、現在では「演劇・花仰界・一部の祭り」などで行われるだけとなっています。

【お歯黒の成分】
お歯黒の材料は、60%タンニンを含んだ五倍子粉を酢酸第一鉄溶液からなります。
タンニンとは渋柿の渋の成分で、歯や歯肉のタンパク質を凝固収集させると共に、殺菌作用も示します。
一方、酢酸第一溶液の主成分である第一鉄イオンには、エナメル質の硬さを作るハイドロキシアパタイトを強くし、歯を酸から守る働きがあります。
また、第一鉄イオンは、酸化して第二鉄イオンとなるとタンニンと結合し、黒色のタンニン酸第二鉄となり、これがお歯黒の黒い部分となります。このタンニン酸第二鉄は単に黒いだけでなく、歯の表面を覆うことで歯が細菌と接触するのを予防する効果があります。

昔の人のお歯黒の歯にはほとんど虫歯がみられなかったそうです。奈良時代の宮廷から始まったお歯黒が江戸時代には庶民にまで広がり連綿と続いたのは、その効果を人々が理解していたからではないでしょうか。
お歯黒の歯には虫歯や歯槽膿漏も少なく、歯の痛みも起こりにくいといった言い伝えは大正時代まで続いている点からお歯黒は庶民の間で末永く伝わっていたのでしょう。
お歯黒の材料はしっかりと歯の汚れである歯垢を取っておかないと綺麗に染まらなかったので、お歯黒を行っていた女性たちは楊枝で口の中を丁寧に掃除していたと言われています。
このことは歯周病や虫歯の予防にはとても重要なことでした。また、お歯黒の色の状態を保つために週に1~2回ほど染めていたと言われています。艶のある漆黒を保つために手入れをしっかりと行っていたことも虫歯になりにくい理由の1つでした。
2023年06月19日 09:59

歯ブラシの選び方

皆さんは、歯ブラシを選ぶときなにを重視していますか?

歯ブラシには種類がたくさんあり、どれを選んだらいいの?と悩まれる方も多いと思います。歯ブラシといっても、「毛の硬さ」「毛の細さ」「頭(ヘッド)の大きさ」が違います。その違いにはしっかりと意味があり、それぞれ皆さんのお口にあったものを選ぶことが大切になってきます。お口の大きさや歯の形、歯並びに歯ブラシがあっていないと、細かい隙間にある汚れに届かず磨き残しができてしまいます。



【歯ブラシ使用目的】
・食べかすの除去
・歯垢(プラーク)の除去
・歯肉マッサージ
・口腔粘膜の清掃



 
~手用歯ブラシ~
歯ブラシには「毛の硬さ」「毛の細さ」「ヘッドの大きさ」ものによっては「持ち手の柄」の部分が違うものもあります。歯ブラシの特徴によってどんな人に合っているか、使い分けができるか紹介していきます。


①毛の硬さ
歯ブラシの毛の硬さには「硬め」「ふつう」「やわらかめ」があります。
硬めの歯ブラシは汚れを落とすことに適していますが、どんなに優しく磨いても歯茎を傷つけてしまうというデメリットがあります。歯茎を傷つけてしまうと歯茎が下がり、歯の根っこが露出してしまうので、知覚過敏になることがあります。
やわらかめの歯ブラシは、歯茎を傷つけにくいので、歯茎が腫れている方、重度の歯周病で出血しやすい方などにおすすめです。毛先のしなりが大きく汚れを落とすのに時間がかかるため、少し長めに磨くことで汚れをしっかり落とせます。


②ヘッドの大きさ
一般的に縦が植毛3列で小さめの大きさが適正サイズです。ヘッドが大きすぎてしまうと奥歯や細かい部分へ毛先が届きにくく、磨きのこしが多くなります。特に、男性より女性の方がお口が小さいため、小さいサイズを選ぶと良いです。

③毛先の形
毛先の形にも種類があります。少し丸みを帯びた「円状(ラウンド)」、先の細かい「テーパード」、平切りの「水平(シリンダー)」の3つが一般的に言われている種類です。
円状と水平は、歯の表面についたプラークを効率よく落とすことができるので虫歯予防の効果が高いです。虫歯ができやすいお子さんにもおすすめです。テーパードは毛先が細かくなっているので、歯と歯茎の境目に届きやすいです。そのため、歯周病予防や進行抑制の効果が高くなっています。歯茎が腫れていたり、出血のある方におすすめです。

④柄の形
よく見る柄の形はストレートで突起のないものです。奥歯や見えにくい部分を磨くとき、磨きやすいように少し曲がっているものもあります。持ってみて余計な力が入らず、手にフイットするものを選ぶのが1番ですが、個人の好みになります。



皆さんのお口に合う歯ブラシはありましたか?
ご自身のお口の中の状況を把握し、自分にあった歯ブラシを選んでみてください。
2023年06月14日 10:46

正しい舌の位置について

舌には正しい位置があることをご存じでしょうか?
普段から舌がどこにあるのか意識している方は少ないでしょう。しかし、舌が正しい位置にないと、歯並びをはじめとして、身体に悪影響をおよぼすこともあるそうです。今回は、正しい舌の位置の解説、舌のトレーニング法をお話します。

【舌の正しい位置・スポット】
口の中で正しい舌の位置が分からないため、収まりが悪い経験をしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
上顎の前歯の付け根から喉の奥の方に舌を滑らせていくと、わずかにへこんだ部分があることに気づくでしょう。
これを「スポット」と言います。このスポットに舌を収めるようにして、舌全体を上顎にくっつけた状態が正しい位置です。
舌を正しい位置でキープしようとすると、とても疲れるという方もいます。それは口周りの筋肉が弱っているからかもしれません。
舌の位置をスポットにキープできず、前歯を押し続けてしまったり、下顎側につけて口を開けたままにする癖を「舌癖」と言います。
「よく舌を噛んでしまう」という方は、舌の位置が正しくない可能性があるので注意が必要です。
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【舌の位置が正しくないとどんな悪影響があるのか】
舌を正しい位置にキープできてないと舌の筋力は衰え、その結果身体にさまざまな悪影響を及ぼします。
〈口呼吸になりやすい〉
舌の筋力が低下すると舌が重力に逆らえなくなり、口が開いた状態になりやすくなります。
その結果、口呼吸の傾向が強まり、呼吸と一緒に空気中に浮遊するウイルスや雑菌などを直接体内に取り込みやすくなってしまいます。
〈食べる力が低下する〉
舌は食べる時の動きをスムーズにしてくれる役割があります。
噛んだ食べ物をひとまとめにし、食べ物を喉に押し込んで飲み込むのを手伝ってくれるのです。
舌の力が低下すると食が細くなり、食欲や体力の低下にも繋がります。
〈滑舌が悪くなる〉
アナウンサーやナレーターなど、喋りの仕事についている人たちは、滑舌のトレーニングを定期的に行っています。
彼らのように言葉をはっきりと強く発して人に聞き取ってもらえるようになるためには滑舌練習による舌の筋力強化が必要不可欠です。
普通の生活を送るのにアナウンサー並みの滑舌強化は必要ないかもしれません。しかし舌の筋力の衰えによって滑舌が著しく悪くなると発音が聞き取りにくくなるので、周りとのコミュニケーションが難しくなってしまうことも考えられます。
〈歯並びが悪くなる〉
前歯をずっと押し続けているような舌癖があると、前歯は徐々に外に向かって動いてしまいます。
そのため、開咬(奥歯が噛み合っていても、前歯が噛み合わず隙間ができる状態)になる可能性も高いでしょう。
〈歯列矯正の「後戻り」の原因になる〉
舌の悪い癖が原因で歯並びが悪くなった場合、歯列矯正を行っても、歯の移動するスピードが遅かったり、せっかく動かした歯の「後戻り」がみられたりすることがあります。
舌で押す力が働き続ける限り、歯並びが乱れてしまう可能性があるからです。
〈顔のゆがみやたるみが起こる〉
舌を正しい位置でキープできない原因の1つとして、舌周りの筋肉が弱っていることがあげられます。
舌周りの筋肉が弱ってしまうと、顔の筋肉のバランスが崩れ、顔のゆがみやたるみが起こることもあります。

【正しい舌の位置になるとこんな効果が】
正しい舌の位置になると、さまざま嬉しい効果があります。
まず舌の位置をキープするために舌周りの筋肉を鍛えることで、首から上の多くの筋肉も同時に鍛えられます。
普段使わない筋肉がリフトアップされるので、表情が豊かになるケースもあります。
同時に顔周りの筋肉が鍛えられることで、小顔効果も期待できます。
特に首や顎がシャープになるため、たるみや二重顎に悩んでいる場合は舌を正しい位置に矯正することで改善されるかもしれません。

【舌の筋トレ】
舌癖を治し、舌を本来あるべき位置にキープするためには、「舌の筋トレ」をおススメします。
ここでは舌の筋トレを3つ紹介します。
1つ目は「あいうべ体操」です。
やり方はとても簡単です。
「あ」「い」「う」と口を動かし、最後に「べー」と思いきり舌を出しましょう。
これを朝昼晩10回ずつ繰り返します。
子供の時から正しい舌の位置を知って健康を保つためこの「あいうべ体操」は全国の保育園や小学校でも実施されているようです。
2つ目は「舌回し」です。
口を閉じたまま、舌先で歯の表面と頬の内側の間をなぞるように大きく一周回しましょう。
右回り、左回り20回ずつを1セットとして1日3回行いましょう。慣れないうちはとても疲れると思いますのではじめは無理せず少しずつ行いましょう。
3つ目は「ポッピング」です。
スポットに舌先を合わせ、上顎に舌を吸いつけてゆっくりと口を開きながら「ポンッ」と音が出るように舌を離します。
これを1日15回を目安に行いましょう。

他にも様々なトレーニングがありますが、これらをコツコツ行い、気がついたら舌を正しい位置に置く習慣をつけることで、舌が鍛えられて舌の位置の影響によるトラブルを予防・改善することが期待できるでしょう。
舌を正しい位置にすると疲れるという方は舌の筋肉が弱っている可能性があるため、日ごろから意識してトレーニングをするようにしてみましょう。
 
2023年06月14日 09:43

口の粘つき

朝起きたときやいつの間にか口が乾いてるときなど、口の中が粘つくことことはありませんか?
なぜ口の粘つきは起こるのでしょうか?



【粘つきの原因】

口の中がネバネバする最大の原因は、口腔内の細菌が繁殖していることです。口腔内の唾液の分泌が減って乾いていると、細菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。唾液が減る原因として、ドライマウスや歯周病、体調不良やストレスが考えられます。

・ドライマウス
口の中の唾液の量が減っていく症状があるときはドライマウスかもしれません。薬の副作用やストレス、口呼吸が原因でいつも口の中が渇いている状態になります。唾液が少なくなることで口が渇いて粘つきます。同時に、唾液によって洗い流されていた菌が口の中にとどまるようになって細菌が繁殖しやすい環境になり、むし歯になりやすくなったり、口臭がしたりすることがあります。

・歯周病
口の中が粘ついてくる場合、細菌の活動が活発になっている状態です。活動が活発になると、ネバネバしたバイオフィルムという成分を分泌して細菌に増殖します。歯周病が進行すると歯茎や歯周ポケットなどに歯周病菌が繁殖し、ネバネバを盛んにだすため、粘つく原因になります。

・体調不良やストレス
風邪をひいたり疲れが溜まっている状態だと唾液の分泌が少なくなります。また、高齢者になると唾液の分泌が減り、口が乾燥してネバネバし、口臭がするようになります。


歯周病以外で唾液の分泌が少なくなっている場合は、口腔内に唾液を分泌させるようにすれば口の中が潤い、ネバネバした症状が減ります。




【唾液の分泌を促す方法】

・唾液腺マッサージ
耳の下にある耳下腺を優しくマッサージすると唾液が分泌されます

・よく噛む
ものを食べるときによく噛むと刺激されて唾液が分泌されます。ガムや飴で唾液が分泌されやすくすることも有効的です。

・口の中を潤す
水分を意識してとるようにしたり、うがいするのも良いです。


歯周病が原因の粘つきは早期治療しましょう。また、歯周病以外の口の粘つきは、予防やクリーニングを兼ねて歯科に行きましょう。
2023年06月12日 15:49

妊娠中の口腔状況

妊娠すると食べ物の趣向が変わったり、悪阻のために一度にたくさんの食事がとれないために数回に分けて食事したり、、間食が増えてしまうということがあります。そうすると、自然とお口の中にはプラークや歯石が溜まりやすい状態となります。また、妊娠中はホルモンの影響により、歯肉炎や歯周病になりやすくなると考えられています。
歯周病による炎症が血液を介して全身に波及すると、妊娠している女性の場合、低体重児および早産のリスクが高くなることが指摘されているようです。
そのリスクは実に7倍にものぼると言われ、タバコやアルコール、高齢出産よりもはるかに高い数字です。
なぜかというと、妊婦さんが歯周病を発症すると、炎症性サイトカインという物質が過剰に分泌されるからだそうです。炎症性サイトカインは、炎症を促進する細胞間物質で歯茎などの毛細血管から血液中に入り込みます。妊娠中に炎症性サイトカインの血中濃度が高くなると、それが出産の合図になってしまうのです。
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【妊娠中の口腔内の変化】 
・炎症症状が過剰に起こる傾向     ・抗菌作用、自浄作用の低下    ・歯肉の腫れ、出血      ・口臭がある
・唾液の分泌量の減少と粘度の増加   ・悪阻などによる清掃不良     ・冷たい物、熱いものがしみる  ・食事やおやつの回数が増える 
・お口の中のPHの低下         ・食習慣、好みの変化と偏り    ・歯や歯肉が痛い
         などがあげられます。

このような変化による虫歯や歯周病を予防するために、歯磨きを頑張ろうと思っても、悪阻などのために歯磨きをすることが難しいときもあると思います。
その場合には次のような事を試してみてください。
・ヘッドの小さな歯ブラシを使う(小児用など)     ・姿勢を前かがみ気味で、前にかき出すように磨く
・やわらかめの歯ブラシを使う            ・においの強い歯磨き粉は避ける
・歯を磨くときに歯ブラシの動かし方を小さくする   ・できるときに何回かに分けて磨く
・歯磨きできない時には甘い物などを避ける

ただ、悪阻がひどいなら、あまり神経質にならずに洗口液などを使用するようにし、調子の良いときに磨く程度でもいいかと思います。

生後間もない赤ちゃんの口腔内には虫歯菌はいません。
生まれる前の胎内では無菌状態で、生まれてからさまざまな菌にさらされながら感染していきます。
虫歯菌に関しては、歯が生え始めてから細菌が繁殖する環境が整うようになります。
およそ1歳半~2歳半くらいの間に感染しやすく、唾液を介して虫歯菌が口腔内に感染すると言われています。
親の虫歯菌が少ないほど、子供への感染は少なくなると言われていて、感染する時期が遅いほど虫歯になりにくいという報告もあるそうです。
神経質になる必要はありませんが、正しい知識を身につけて定期検診に通いましょう!
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2023年06月12日 14:51

乳歯と永久歯

歯は身体において大切な役割を担っています。

歯の役割・・・食事のときに食べ物を細かく噛み砕いて消化しやすくなるのはもちろん、発音を助ける・表情をつくる・体の姿勢やバランスを保つ・ものを噛むことで脳に刺激を与えるなど、毎日の暮らしに不可欠な役割も担っています。




~子供の歯「乳歯」~
乳歯は全部で20本あります。乳歯が生えるとものを噛めるだけでなく、顔の形も整います。子供にとっては自分で食べる力をつける役割もあります。個人差はありますが、生後8か月から下の前歯(乳中切歯)→上の乳中切歯の順に生え、そのあと前から奥へと順に2~3年かけて生え揃います。虫歯の進行が早く、この時期の虫歯や歯並びの問題は次に生えてくる永久歯に影響します。


【乳歯から永久歯の生え変わりの仕組み】

①顎の中で永久歯が時間をかけて成長します。
②永久歯の骨が作られ始め、乳歯の傷が少しずつ溶かされます。
③乳歯の根が溶けてなくなると乳歯が抜け落ち、永久歯に生え変わります。

個人差はありますが一般的に6歳前後から6~7年かけて生え変わります。




~大人の歯「永久歯」~

永久歯は親知らずを含めて32本あります。第一大臼歯(奥歯)は永久歯の中で一番大きく噛む力も強く、噛み合わせの基本になる大切な歯です。虫歯になりやすい歯でもあるため、虫歯予防が必要です。虫歯になりやすい理由として、奥歯で歯磨きが難しい、噛み合わせの溝が複雑で汚れが溜まりやすいことが挙げられます。



【乳歯と永久歯の違い】

子供から大人に成長するにつれて顎も成長して大きくなるため、噛む力も強くなり、歯が乳歯から永久歯へと生え変わります。

色・・・乳歯は白に近く、永久歯は黄色味を帯びています。
大きさ・・・乳歯の方が全般的に永久歯より一回り小さいです。
歯質・・・エナメル質、象牙質ともに乳歯の方が薄いため、乳歯の虫歯は進行が早いです。
2023年06月10日 10:25

シーラントについて

【シーラントとは】
シーラントは、奥歯の溝を物理的に封鎖したり、シーラント材の中に含まれるフッ化物により再石灰化作用を促進したりする虫歯予防法です。4年以上で約60%の虫歯予防効果が認められ、特にフッ化物応用との併用によって虫歯予防効果はさらに増加します。
虫歯発症のリスクが高い歯に行うと特に有効です。
歯には溝がありますよね。この溝はハブラシが奥まで当たりにくい部分で食べかすや菌が溜まりやすい場所なので虫歯になりやすくなってしまいます。虫歯の予防と言えば、歯磨きや、フッ素を想像される方が多いと思います。シーラントはその虫歯になりやすい溝の部分をあらかじめ埋めてしまおうという考えで行われる処置です。またシーラントにはフッ素が含まれているため、歯の表面を強化してくれる効果もあります。
患者様一人一人のお口の環境によってシーラントの必要性は異なってきますが、
シーラントを行う時期としては、
乳歯の奥歯が生えてくる時期:3~4歳頃
永久歯の奥歯が生えてくる時期:5~6歳頃
虫歯になりやすい12歳臼歯(第二大臼歯)が生えてくる時期:12歳頃

が目安になります。生えたばかりの歯は歯質や他の歯と背が異なるため、磨きにくくなってしまいます。
そのため初期虫歯になってしまうリスクが高いため、生え始めのころにシーラントをすることで虫歯のリスクを軽減します。
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【シーラントのメリット・デメリット】
〈メリット〉
・虫歯になる可能性を減らせる
シーラント治療は虫歯になる可能性を減らすことができます。歯の溝は汚れが溜まりやすい場所です。
特に、生えたての歯は未成熟で溝も深いので、ケアをしないと虫歯になりやすいです。
さらに、生えたての歯は柔らかいこともあり、虫歯の進行が早いというところも懸念点です。
シーラントを施せば、溝が埋まるので虫歯になる可能性を減らすことができます。
・虫歯を削らなくて済む
虫歯が悪化してしまうと、歯を削ることになってしまうことがほとんどです。

〈デメリット〉
・シーラントが取れてしまうことがある
通常の詰め物であれば、取れにくいように歯を削って形を整えますが、シーラント治療は樹脂を流して固めているだけなので、通常の詰め物より取れやすくなっています。取れてしまった場合は、もう一度治療をすることができますので、早めに歯科医院を受診しましょう。

【シーラント処置の流れ】
①最初に歯の溝の部分の汚れを取り除きます。
②歯を乾燥させてシーラントの前処理の薬剤を塗布して、数十秒おいてから水で洗って乾燥させます。
③歯の溝にシーラントを塗ります。
④光を当ててシーラントを硬化させます。

以上で処置は終了です。とっても簡単に虫歯予防ができてしまいます。
またシーラントは歯を削らないため痛みがありません。小さなお子様でも安心して処置ができます。
ただ、気を付けたいのは、シーラントをしたからといって虫歯にならないわけではありません。
毎日の歯磨きがとても重要になってきます。シーラントをした歯は、していない歯に比べると、4年以上で60%も虫歯予防効果があることが研究で分かっています。また、シーラントは歯の溝に薄く延ばして詰めていきます。粘着性の高いガムやキャラメルを食べた際や、強く噛んだり、歯ぎしりでも外れてしまうことがあります。取れてしまった場合は再度シーラントをしてもらいましょう。

 
2023年06月07日 11:38

歯肉炎と歯周炎

今現在、日本人の約8割が歯周病と言われています。歯周病は、歯肉炎歯周炎の大きく2つにわけられます。

まずは歯肉炎についてお話します。
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【歯肉炎】
歯肉炎とは、歯周病の中でも比較的軽度な症状で、歯茎にだけ炎症が起きている状態のことです。歯茎が赤く腫れたり、歯を磨くと出血します。進行すると歯を失うこともありますが、正しいブラッシングなど適切なケアを行うと健康になります。

歯肉炎の主な原因は歯垢(プラーク)の蓄積です。歯と歯肉の境目の清掃が行き届いてない状態が続くと、歯垢の中にいる細菌の毒素や酵素が歯肉を刺激し、歯茎の腫れや出血を伴います。歯垢は食後8時間程度で付着するので、食後の歯磨きが大事になります。
唾液の分泌量が減少するドライマウスも歯肉炎の原因の一つです。唾液は口腔内の自浄作用や殺菌効果などの重要な役割があります。しかし、なんらかの原因で十分に分泌されなくなると、細菌が繁殖し、歯肉炎が発生しやすくなります。



~歯肉炎の症状~

・歯茎の腫れ
・歯茎の赤み
・歯茎の出血

軽度だと出血が少なく、目立った痛みや腫れもない症状が続きやすいため気づきにくいです。



【歯肉炎の対処法】
歯肉炎は、歯垢が十分に落としきれていないことが原因です。そのため、軽度の歯周炎は歯垢をしっかりと除去できればホームケアで対策することができます。毎日のケアにフロスを加えたり、正しい磨き方で歯肉炎の原因である食べかすや歯垢を除去する習慣をつけましょう。




次は、歯周炎についてお話します。


【歯周炎】
歯周炎とは、歯肉炎が更に進み、炎症が歯茎だけでなく歯根膜や歯槽骨といった歯周組織にまで広がった状態のことを言います。
軽度歯周炎、中等度歯周炎、高度歯周炎の三段階に分かれています。


「軽度歯周炎」
歯周ポケットが深くなり、歯が長くなったようにみえたり、出血や腫れ、口臭、冷たい物がしみるなどの自覚症状が現れます。

「中等度歯周炎」
更に歯茎の炎症が広がり、歯を支える歯槽骨が溶け、ぐらつくようになります。

「重度歯周炎」
別名を歯槽膿漏といいます。膿が出たり歯根が露出し、深刻な状態です。歯槽骨が破壊されてしまうため、場合によって歯を失います。



☆歯肉炎と歯周炎の違いってなに?
・・・症状の進行度です。歯肉炎は歯周病の中でも症状が軽く、歯肉炎が進行すると歯周炎になります。


進行すると歯を失うことがあるため、手遅れになる前に心当たりのある方は早めの受診をおすすめします。
2023年06月06日 16:06
医院名
住所 杉並区阿佐谷北1-31-12-102
電話番号 03-3336-8004
 
午前診療
  9:00~13:00
午後診療
14:30~19:30
□・・・19:00まで、▲・・・16:30まで

診療科目

  • 歯科
  • 小児歯科
  • インプラント
  • 矯正
  • 口腔外科

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