歯の磨きすぎ「オーバーブラッシング」について
【歯の磨きすぎ「オーバーブラッシング」について】歯を一生懸命ゴシゴシ長時間磨くことで綺麗になると思っていませんか?
力を入れすぎてゴシゴシ歯を過剰に磨きすぎてしまうと「オーバーブラッシング」になってしまいます。
オーバーブラッシングは、お口が綺麗にならないだけではなく、お口のトラブルにも繋がってしまうこともあります。
今回はオーバーブラッシングの注意点についてご紹介します。
【まずは歯を「磨いている」と「磨けている」の違いを知る】
歯みがきの主な目的はプラーク(歯垢)を落とすことです。プラークを可能な限り落とし、お口の健康を維持できていると「磨けている」と言えます。
毎日綺麗に磨いているし、お口のトラブルもないから自分は大丈夫と思っていても、お口をチェックしてみると、正しく磨けている方はほとんどいません。
また、せっかく時間をかけた歯磨きでもオーバーブラッシングによるお口のトラブルが起こってしまっている方もいます。
【オーバーブラッシングによって起こるトラブル】
①歯茎の退縮
ゴシゴシ強い力での歯磨きは、歯茎が傷つき下がってしまい、歯の根元が露出する原因になります。
これにより、食べ物がはさまりやすい、老けたような印象になる、虫歯になりやすいなどのトラブルが起こりやすくなります。
②知覚過敏
オーバーブラッシングを続けることで、歯茎を傷つけるだけでなく、歯の表面のエナメル質が徐々に削れて薄くなった影響で、祖C吐噶喇の刺激が伝わりやすくなり、冷たいものがしみるなど知覚過敏の原因となります。
③虫歯のリスクが高くなる
歯茎の退縮や、歯の表面を傷つけてしまうことで、虫歯になりやすい歯の根元やエナメル質の薄い部分が増えることで虫歯のリスクが高くなってしまいます。せっかく熱心に歯みがきしているのに、お口を綺麗にするどころか、逆効果になってしまうともったいないですよね。
オーバーブラッシングにならないためには正しい歯の磨き方を身につけましょう。
【正しい磨き方を身につける】
頑張ってハミガキしようとすればするほど、手に力が入ってしまい、歯ブラシを歯や歯ぐきに当てる力が強くなりすぎてしまいがちです。
一般的に適切なブラッシング圧は100g~200g程度。
歯ブラシの毛先を歯に当てたときに毛先が広がらないくらいの力加減と言われています。
そんなに弱い力で磨いてちゃんと磨けているのかと不安になる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯ブラシがきちんと歯に当たっていれば、軽い圧でプラークを除去することができます。
①ペンと同じ持ち方で優しく握りましょう
歯ブラシの持ち方には、手のひらで握るように持つ「パームグリップ」という持ち方と、ペンを握るように持つ「ペングリップ」という持ち方があります。「ペングリップ」は余計な力が入りにくく、細かく磨くことができます。
【歯ブラシの毛先の形(細さ等)について】
ヘッドの1本1本の毛先の形にはたくさんの種類があり、円状(ラウンド毛)、テーパード状(毛先が細くなっているもの)、先端極細加工、ヘラ状、斜め、水平、球状など、各メーカーからさまざまなタイプのものが発売されています。ここでは中でも代表的な「ラウンド毛」「テーパード毛」について紹介します。
①ラウンド毛
ラウンド毛は、虫歯になりやすい方におススメの歯ブラシです。ラウンド毛は基本的な歯ブラシ毛で、根元から毛先まで均等な太さで、毛先が丸くなっています。歯の表面に接触する面積が多いので汚れが落ちやすく、効率よく歯垢を除去できます。コシが強く、効率よく汚れを落とすことができますので健康な歯の人には最適な歯ブラシ毛ですが、歯肉炎や歯周炎などで歯肉が腫れている方はラウンド毛の歯ブラシで強い圧をかけて磨いてしまうと、歯肉を傷つける可能性があります。
②テーパード毛
テーパード毛は、歯肉の弱い方や歯周病が進行している方におススメの歯ブラシです。
テーパード毛は、毛先にいくにつれて細くなっているタイプで、毛先が細くしなやかな作りになっています。毛先が細くコシが弱いため、ラウンド毛よりも汚れの落としやすさでは劣りますが、歯周ポケット(歯と歯茎の隙間)に入り込み、奥に入りこんだ汚れまでかき出すことができます。
腫れてしまった歯肉にも負担がないので、オーバーブラッシングによって傷ついてしまった歯茎にも優しくアプローチできます。
2023年04月24日 16:28