ワイヤー矯正中の食事
歯科矯正中は、食事によって歯に痛みが生じることがあります。矯正中の食事で歯が痛む原因と、痛みがあるときの食事のコツ、おすすめの食べ物を紹介します。
☆歯が動くことによる痛み
歯科矯正は歯に力をかけて移動させるため、歯が動く際に圧迫感のある痛みが生じやすいです。特に、矯正開始直後やワイヤー調整後は、食事をする際にうまく噛めないほど痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、ご飯粒を噛めない方もいます。~食事のコツ~
①柔らかいものを食べる
硬いものは歯に負担がかかるため、痛みがあるときは柔らかいものを食べるのがおすすめです。なにも噛めなくなるほど痛む場合は、噛まなくてもよいものを選びましょう。
例) おかゆ、豆腐料理、リゾット、ヨーグルト等…
②調理方法を工夫する
そのままでは食べずらい食材でも、調理方法を工夫すると食べやすくなります。たとえば、人参や大根などの根菜は、歯への負担を軽減するため細かく刻んだりすりおろしたりするのがおすすめです。また、舌ですりつぶせるくらい柔らかく煮込めば、痛みがあるときも食べられるでしょう。
例) 魚や野菜の煮物、ハンバーグ
☆口内炎ができた痛み
ワイヤー矯正中は、装置が口の内部や舌に擦れることで口内炎ができることも少なくありません。口内炎ができると、食事の際にしみたり痛みを感じます。~食事のコツ~
①ビタミンB2を多く含む食材を取り入れる
ビタミンB2には、口の中の粘膜を守り、新陳代謝を助ける働きがあります。口内炎予防や回復を早める効果もあるので、意識的に摂りたい食材です。ただ、ビタミンB2を多く含む食材の中には、矯正装置に挟まりやすい食材もあるので注意してください。
例) レバー、のり、たまご、納豆、牛乳
②ビタミンB6を多く含む食材を取り入れる
粘膜の健康維持に役立つビタミンB6も、口内炎の予防や回復を助ける効果があります。
例) まぐろ、かつお、バナナ、にんにく
ワイヤー矯正中に注意する食べもの
①硬いもの②粘着性が高いもの
③繊維質の多いもの
④麺類
ワイヤー矯正中は、食事をする際も矯正装置を装着したままです。そのため、食べにくかったり違和感があると、食事をする上でストレスを感じている方も少なくありません。また、食べ物によっては矯正装置に挟まって取りずらくなったり、傷つきや破損の原因になるものもあります。ワイヤー矯正中の食事によるトラブルを避けるためにも、以下の食べ物に注意しましょう。
①硬い食材
硬い食材は噛みしめるときに歯に負担がかかり、痛みの原因になります。また、ワイヤーに当たって傷つき、外れる原因にもなりかねます。一見柔らかく感じるパンにも注意が必要です。硬い食材も小さくカットしたり、すりおろしにするなど、工夫次第で食べられます。
例) フランスパン、せんべい、ステーキ、りんご
②粘着性の高い食材
粘着性の高い食材は、ワイヤー矯正と相性がよくありません。矯正装置にくっつくと取りずらく外れる場合もあるので、できるだけ控えましょう。また、粘着性の高い食材には、キャンディなど虫歯の原因にもなるものも含まれているので、気をつけましょう。
例) ガム、キャンディ、餅
③繊維質の多い食材
ワイヤー矯正中は、装置と歯の間にどうしても食べ物が挟まりやすくなってしまいます。繊維質の多い食材は、装置に挟まってしまうと非常に取りずらいです。あらかじめ切っておくなど、調理方法の工夫が必要です。
例) えのき、ねぎ、ほうれんそう
④麺類
麺類には粘着性もあり、繊維質の多い食材と同じく矯正装置に挟まりやすいので要注意です。太めの麺やショートパスタを選ぶと絡まりにくくなります。
例) うどん、パスタ、ラーメン
ワイヤー矯正中は装置を装着したまま食事をするので、慣れるまでは食べる時にストレスを感じることも多いでしょう。しかし痛みはずっと続くわけではないので安心してください。食べ方を工夫して、ワイヤー矯正中でも楽しく食事をしましょう。
2023年06月19日 17:25