気圧性歯痛
【気圧性歯痛とは?】虫歯や歯周病にも注意が必要ですが実は、「気圧性歯痛(きあつせいしつう)」という旅行中だからこそ起こりやすい歯の痛みがあります。
【飛行機に乗ると起こりやすい症状】
飛行機が離陸する時や着陸する時に「耳が詰まる、痛くなる」といった症状がでることがありますよね。
これは機内の気圧が変化することで鼓膜の内側と外側で「気圧の差」が生じてしまうためです。
こうした「飛行機に乗ると起こりやすい異常」は他にも「お腹が痛くなる、吐き気がする」といったものもあり航空会社の案内でも注意喚起されています。そしてその中には「歯痛」もしっかり紹介されています。飛行機に乗る以外でも気圧の変化、例えば台風や登山、高さのあるエレベーターなどで歯が痛くなることもあります。
【なぜ歯が痛くなるのか】
歯の内部には歯髄腔と呼ばれる血管や神経などが通っている空間があります。
雨などの悪天候によって気圧が低くなると外からの圧力が弱まり、歯髄腔内にある空気が膨張します。
膨張した空気が血管や神経を圧迫することによって歯に痛みが生じます。
【低気圧で傷みやすい歯の状態】
①虫歯や歯周病のある方や、歯茎や歯の根っこに膿が溜まっている方は気圧が低くなると歯が痛みやすい傾向にあります。
虫歯によって歯の表面に穴があき、日ごろは痛みが無くても気圧が低くなることで痛みが出てしまう場合があります。
また、歯周病や虫歯が悪化して膿が溜まっていると膿の袋が低気圧に膨張することで痛みが生じる場合もあります。
雨や台風などの気圧の変化により、歯周病がさらに悪化してしまうこともあります。
歯周病とは細菌感染によって発症する病気なのですが、気象の変化や免疫力が低下することで歯周病が悪化するのです。
このように気圧の変化で歯が痛むときは虫歯や歯周病が進行している時のサインの可能性があるため歯医者に行くことをおすすめします。
②歯の根っこの治療中の方
歯の神経を治療している状態だと痛みが出てしまう場合があります。
歯の神経を治療中は低気圧により歯の根っこの内部が膨張し、まだ残存している神経を圧迫して痛みが出ることがあります。
特に多いのが航空性歯痛です。
歯の根っこの治療中の方が飛行機に乗ると起こることがあります。
飛行機に乗り上空を飛行する時に気圧が低くなるため歯の内部の内圧が上がって痛くなります。
2023年10月03日 09:39