噛ミング30運動(かみんぐさんまる)
皆さんは食事の際に食べ物をよく噛んで食べていますか?小さい頃、両親に「ゆっくり噛んで食べなさい」と言われたことがある方もいるかもしれません。実際に、一口30回噛むことを目標にした、噛ミング30運動というものを厚生労働省が提唱しています。食べ物を30回以上噛んで食べることで、身体と心の栄養となります。また、高齢者の窒息防止に基づいた取り組みの1つでもあります。日本人は、平安から戦前までは主に米や麦、おかずは魚や野菜を食べていて、一度の食事時間は約20~30分、咀嚼回数はおおよそ1500回と言われています。弥生時代にまで遡ると、人々は木の実や干し物を食べ、一度の食事時間が1時間、咀嚼回数はなんと3900回とも言われています。現在は加工品や欧米化の食事(柔らかい食べ物)が多くなり、一度の食事で約620回しか噛んでいないことがわかっています。(弥生時代の6分の1) 普段から硬いものを食べていた弥生時代の住民は、今の日本人に比べて顎がしっかりしていて、歯並びも良かったそうです。
★実際に、よく噛んで食べることでどのようなメリットがあるのでしょうか?
・窒息防止
食べ物を喉に詰まらせなくなります。
・唾液が分泌される
唾液が多く分泌され、お口の中の汚れを自然に洗い流す効果のほか、口臭予防にも繋がります。
・肥満防止
早食い防止になり、満腹感が得られるようになります。
・消化吸収が良くなる
お口の中で消化され、胃腸の負担軽減になります。
【よく噛むための工夫 ~食事~】
①噛み応えのある食材を選ぶ
例)するめや干し物、りんご、焼き芋など
②大きめ、厚めに切る
③加熱時間を短めにして歯応えを残す
④汁やタレ等の水分は控えめにする
よく噛むことは、意識しないとなかなかできることではありません。そのため、まずは食事の工夫から始め、よく噛んで食べる癖をつけるのも良いかもしれません。噛ミング30運動でお口、身体の健康作りに努めましょう。
2023年05月01日 16:45