歯の被せ物について
歯科医院で虫歯治療や根管治療の際に必要になる補綴物は2種類あり、歯の詰め物(インレー)や被せ物(クラウン)があります。今回は歯の被せ物についてお話します。
治療の際には保険や自費などの様々な被せ物の選択肢があります。
【保険治療の被せ物】
・金属(FCK)
俗にいう保険の銀歯と言われるものです。
素材は歯の詰め物と同様に金銀パラジウム合金という素材になります。
メリット デメリット
・保険が適用されるため、値段が安いこと ・見た目が銀色のため審美性は低い・レジンやHJKより劣化しにくい ・合金の中に劣化しやすい成分が含まれているため歯や歯ぐきに黒ずんだ色がうつることがある。
・範囲が比較的大きな虫歯も修復可能 ・温度が伝わりやすいためはじめはしみる感覚があることがある
・強度が高い
・硬質レジン前装冠
金属の被せ物の前歯バージョンです。
前から数えて3番目の歯までは普段からよく見えるため銀歯では見た目に問題があるので、裏は金属で表に白いレジンの材料を貼ってある被せ物が保険適用になります。
メリット デメリット
・保険適用のため比較的安価であること ・金属部分が歯や歯ぐきを黒くすることがある
・装着してしばらくは見た目が良い ・経年劣化により、早ければ半年~1年ほどで当初の色より黄ばんでくる
・歯肉の退縮により、下の金属が見えてくることがある
・HJK
保険適用される白い冠です。
もちろん適用される歯や、条件があります。
メリット デメリット
・保険適用のため比較的安価であること ・使用できる歯や、条件がある
・金属を使っていないため審美的 ・物性が弱く、割れやすい
・経年劣化で色が黄ばんでくる
【自費】
・オールセラミッククラウン
メリット デメリット
・非常に審美的で、他の歯と色調をほぼ合わせることができる ・高価である
・表面に傷がつきにくく、着色や細菌が付着しにくい ・陶材であるため、ジルコニアやメタルボンドなどの被せ物に比べ割れるリスクが高い
・経年劣化しないため、色が変化することがない
・メタルボンド
メリット デメリット
・表面がセラミックのため、審美的である ・金属があるため、歯や歯ぐきが黒ずんでしまうこともある
・内面が金属のため強度が強い ・経年的に歯茎が退縮した際に金属が黒い線として見えてきてしまうことがある
・表面が傷つきにくく、着色や細菌が付着しにくい
2023年04月05日 12:08