親知らずについて
親知らずとは...前歯から数えて8番目の歯のことを言います。正式名「第三大臼歯」と言います。
10代後半から20代前半の頃に生えると言われていて、ほとんどの現代日本人は親知らずが生えています。親知らずが生えていない方は全体の25%ほどと言われていて、その理由として、顎が小さくて生えるスペースが充分に確保されなかったことが挙げられます。
親知らずは一番最後に生えるため、生えるスペースが残されていなく、真っすぐ生えている方はとてもまれです。また、昔に比べ顎を使って食事をすることが減り、顎が小さくなってきてると言われていて、正常に生える方が少なくなってきているとも言われています。骨の中に埋まったまま生えてこなかったり(埋状歯)、斜めや真横に生えている(位置異常)ことが多いです。
【親知らずのQ&A】
Q1. 親知らずは抜いた方がいいの?
A. 抜いた方が良いものと抜かなくても良いものがあります。
抜歯しなくてもいい親知らず・・・
①上下の歯がまっすぐ生えていてうまく噛み合っている
③虫歯、歯周病になっていない
抜歯したほうがいい親知らず・・・
①半分しか生えていない
⇒半分だけ生えていると隣の歯との段差があり歯磨きが難しくばい菌が残りやすくなります
②斜めや真横に生えている
⇒斜めや真横に生えると、隣の歯との間にばい菌が溜まりやすくなります。そうすると、親知らずだけでなく手前の歯が虫歯になるリスクもあります。25歳を過ぎると親知らずの隣の虫歯が増えると言われています。
③咬み合わせに影響がでている
⇒斜めや真横に生えていると、手前の歯に負荷がかかってしまい歯並びが乱れ、咬み合わせに影響がでてしまいます。影響がでる前に抜歯することをおススメします。
Q2. 親知らずはいつ抜いたらいいの?
A. 若ければ若いほど良いです。
親知らずの歯の歯根は20代前半には出来上がりますが、まだ若いため、歯根と骨の間に隙間があり抜きやすいです。段々年齢を重ねると歯根と骨の間が狭まり、また更に重ねると歯の頭と骨の隙間すらもなくなり、親知らずが抜きにくくなります。
Q3. 親知らずはなぜ痛むの?
A. 主な場合、虫歯か細菌感染です。
親知らずの一部、あるいは全部が虫歯になることで痛みがでます。細菌感染の場合、大きく二つに分けられていて、一つは親知らずの周りの歯茎が感染し腫れて痛みがでます。もう一つは感染を繰り返して歯の周り・骨の中に膿を作ってしまい、腫れて痛みがでるケースです。骨の中に埋まってしまっている親知らずは細菌による感染をしにくいので、痛みがでないことが多いです。
Q4. 抜歯をする際の注意事項は?
A. 傷の治りが悪くなってしまうため、血行の良くなることは避けましょう。
飲酒、運動、湯舟につかることは当日は控えましょう。飲酒は2~3日控えたほうが治りが良くなるといわれています。
Q5. 親知らずが腫れてる!すぐ抜歯できる?
A. できません。
親知らずは基本的に、腫れているときや痛みがある場合は抜けません。炎症が治まってから抜歯になります。
Q6. 抜歯後すぐにご飯食べれる?
A. 麻酔が切れるまでは控えましょう。
熱いもので火傷したり、頬を噛んでしまうことがあります。その後もしばらくは硬いものや刺激物は避けましょう。
今、自分の親知らずは何本生えているのか、どのように生えているのか、抜歯をするかしないか等、自分だけで判断するのは難しいと思います。歯医者さんに行って先生とよく話し合い、自分の歯について理解することが大切です。
2023年02月27日 16:59